Docker for Desktop有料化に伴い、プランを検討したがどのプランも合わなかった
Docker for Desktop の有料化に伴い必要ならライセンスを購入しようという流れになった。
ただ実際に確認を初めて見たところ、管理方針からビジネスプランが必要で開発者一人当たり年 $252 必要だという結論になり、WSL2 ベースの Linux 上にインストールして利用する必要があったので経緯をまとめておく。
Docker for Desktop の利用用途
ほとんどの運用環境は AWS の ECS 上のコンテナアプリケーションとして動かしているんだけれど、各開発者の環境は下記の観点から Docker for Desktop を利用している。
- 各端末への Docker の初期セットアップやバージョンアップ時の設定コストを抑える。
- Docker for Desktopのダッシュボード機能でローカルのコンテナ管理コストを抑える。
- 複数ラインの開発の切り替えコストを抑える。
- 運用環境と同じ環境にすることで環境差による不具合を抑える。
- docker-compose を利用することで、開発環境の初期環境設定コストを抑える。
1,2 以外は WSL2 上に Docker をインストールする事でも乗り切れたんだけれど、フォローの手間や便利に使わせてもらっていることもあり、管理方針と年間の利用料が合えば費用を払えばいいんじゃない?という流れになった。
Docker Hub アカウントの管理方針
下記の運用で Docker Hub のアカウントを管理したい。
- クレジットカードの管理は1か所で行い、管理者のみが設定できるようにしたい。
- クレジットカード毎の請求情報を出力し経理に提出する。
- アカウントの管理は1か所で行い、管理が利用者の参加・脱退を管理できるようにしたい。
- Docker Hub へのイメージの登録、公開の予定はないが、実施する場合は特定のアカウントのみ実施できるようにする。
アカウントの種別ごとの価格と検討
2021 年 12 月現在、Docker の有料プランは下記のようになっている(カッコ内は月契約の場合の金額) 。
https://www.docker.com/pricing
- Pro: 年契約で 月 5USD (7USD)
- Team: 年契約で 月 7USD (9USD) Team ライセンスは最低 5 アカウントから
- Business: 年契約で 月 21USD
Pro ライセンス
下記の理由から管理方針と合わない。
- アカウントごとにクレジットカードを登録する必要があり、利用者の入退場を管理できない
- アカウントごとに領収書をダウンロードする必要があって運用が回らない
Team ライセンス
Team ライセンスにすることでProライセンスに比べ下記の利点があるが、
- 請求情報は組織に登録するため、アカウント毎に登録したり領収書をダウンロードする必要はない
- あらかじめ組織で購入したシートを招待したアカウントに割り当てることで管理できるため、入退場時の管理を一括して行える
招待したアカウントの権限が必ず Owner になり変更できないため採用できない。
- 一般ユーザーが組織のリポジトリにイメージを登録、公開する事を制限できない
- 一般ユーザーが支払情報を変更することを制限できない
Business
運用は満たされそうだが、金額的に採用できない。
まとめ
$5 払えば利用できるんだから払えばいいじゃんという意見が多いが、ライセンスを支払う必要があるほとんどの日本企業は Business が必要になる気がする。
ReSharper と Rider の .NET 6 / Visual Studio 2022 対応
おぉ、ReSharper と Rider が .NET 6 / Visual Studio 2022 に対応してる!待ってました!
リリースに関する JetBrains のブログ投稿はこちら
https://blog.jetbrains.com/dotnet/2021/12/08/resharper-2021-3/
https://blog.jetbrains.com/dotnet/2021/12/08/dottools-2021-3/
https://blog.jetbrains.com/dotnet/2021/12/08/rider-2021-3-released/
Rider はともかく Visual Studio 2022 が 64bit 化された影響があるので、ReSharper のリリースはもう少し後かなと思っていたのでこれはうれしいですね!